こんにちは。
とわの巧創の伊藤です。
共働きが当たり前となってきた現在、
いかに家事にかかる手間や時間を短縮出来るか?は、
家づくりで大切なことの1つではないでしょうか?
例えば、洗濯は毎日の作業ですが、
一連の流れを全て考慮して動線を考えたかどうかで、
作業効率がかなり違ってきます。
また、たとえ歳をとったとしても、
洗濯もずっとやり続けないといけないことなので、
今の状況だけを考えた動線ではなく、
ずっと先まで見据えた動線にしておく必要もあります。
一般的に、キッチンと洗面脱衣室が近いことを、
“家事動線が良い”とうたわれていますが、
実際は、それだけで家事動線がいいわけではありません。
一連の流れ全てを網羅出来てないからです。
では、洗濯の一連の流れを、
詳しくみていきながら、
どうすれば良い動線が出来上がるかを考えてみましょう。
◆2階のベランダに干す場合
洗濯機の中から、
濡れた重い洗濯物を長い距離持ち運びするのは、
なかなかな重労働ですが、
もし洗濯干場が2階のベランダだとしたら、
洗濯機から最も遠い場所に干しに行かなくてはいけないため、
これを毎日するとなると、かなり大変ではないでしょうか?
そして、若いうちはまだしも、
歳をとってから辛くなるのがこの動線です。
今は想像できないでしょうが、
もし、あなたの足腰が弱ってしまったとしたら?
それでも我慢して2階に上がるか?
お金を出して洗濯干場を1階に増築するか?
このいずれかを選択せざるを得なくなってしまいます。
また、ベランダで洗濯物を干す場合、
洗濯物が周囲から丸見えになってしまうため、
防犯的に決して良くないこと、
そして、せっかくの美しい外観を
損なってしまうことにもなります。
◆キッチンや洗面の勝手口から外に出て干す場合
2階のベランダまで干しに行くのが面倒だからと、
キッチンや洗面につくった勝手口から
出たところに洗濯干場をつくり、
そこに洗濯物を干しているお家も数多くあります。
これは、ベランダに比べて動線が近くなることから、
動線としては一見便利そうに感じますが、
完全に外に出て洗濯を干すようになるので、
干す、取り込む、の作業が意外に大変だったりします。
まず、洗濯物を干している時、
けっこうな時間外に居ることになるため、
暑い夏や寒い冬は、なかなかな辛い作業となります。
夏は夏で、せっかくお風呂に入ったにもかかわらず、
洗濯を干しているだけで汗が吹き出してきそうだし、
冬は冬で、身体が芯から冷えそうだし、
手先や足先が、かじかんできそうですからね・・・
取り込むのも、けっこう大変ではないでしょうか?
というのも、外と中を
何回も往復しないといけなくなりそうだからです。
取り込んだ洗濯物をリビングに置こうと思うと、
勝手口からキッチンや洗面を回って、
何回も置きに来なければいけない、という風に・・・
そして、この動線の場合、
一番気になるのが、
作業中ご近所さんと顔合わせしてしまうことです。
結果、パジャマやノーメイクのままで、
洗濯物を干したり、取り込みに行きにくくなってしまうため、
いちいちキレイに身支度しないといけなくなってしまう
というわけですね。
◆洗濯動線は一連の動作全てを考えてつくる
洗濯動線を考える時、
“干す→取り込む→たたむ→片付ける”
の一連の流れ全てを考慮することが大切です。
洗濯機からより近い場所で洗濯物が干せて、
かつ、室内から手を伸ばせたら洗濯物が干せて、
そして、取り込む時も、
室内から手を伸ばせたら洗濯物が取り込めて、
かつ、すぐ近くに洗濯物の置き場があって、
たたんだ洗濯物を片付ける収納が近くにあって、
かつ、そこには管理しやすく片付けることが出来て、
その一連の動作を、
人目を気にすることなくすることが出来れば、
これが最良の洗濯動線ではないでしょうか?
また、なるだけ洗濯物を、
周囲から見えない場所で干すことが出来れば、
防犯的にも景観的にも言うことないですよね?
ということで、家づくりをする時には、
以上のようなことも踏まえながら、
間取りを考えてみていただければと思います。
最後までお読みいただきありがとうございます。
次回の更新をお待ちください。